ビブラートが上達するボイトレ

ビブラートが上手にできると、表現の幅が広がり、歌がとても印象深く、上手に聞こえるものです。ぜひとも使ってみたいテクニックですが、いざやってみると思い通りにはいかないものです。ここでは、簡単にマスターするための、ちょっとしたコツをご紹介します。

■声を揺らす感覚をマスターする
ビブラートは、意識的に一定の周期で声を揺らすテクニックです。歌の訓練を積むことで、自然と身につく場合もありますが、日常生活ではそのような必要性が少なく、学んで身につけることが多いようです。
声を揺らすには、喉から先ではなく、お腹で揺らすことできれいなビブラートになります。最初にこの感覚を身体で掴むことが重要です。
そのためのボイストレーニングには様々な方法がありますが、最も簡単なのは、一定の声を出し続けながら、脇腹のあたりの、あばら骨と少し内側付近を一定のリズムで叩きます。叩くリズムに合わせて声が揺れるのがわかると思います。何度も続けて、この感覚を覚えるようにします。
つぎに、脇腹を叩く力を少しずつ弱くしていきます。弱くしながらも、覚えた感覚で声の揺れを維持するようにしてください。感覚がわからなくなったら、力を強めて、もう一度感覚を身体に覚えこませるように叩きます。最終的に、脇腹を叩かなくても声を揺らせ続けることができるまで続けます。

■揺れの間隔を短く、一定にして安定させる
脇腹を叩く方法で声を揺らすことができるようになったら、揺れ幅を一定の周期で維持できるようにします。1秒間に6回の揺れがきれいなビブラートといわれていますが、自分の耳で確かめながら、揺れを整えるイメージで繰り返します。
自分で意識的にビブラートができるようになったら、客観的に揺れの周期を確認してもらいながら、揺れの間隔を短く、安定できるように練習します。例えば、他の人に客観的に聞いてもらったり、カラオケの採点機能で試してみることが効果的です。
カラオケの採点機能は日々向上していて、正確にビブラートの採点ができる機種が増えていますので、楽しみながら練習できます。カラオケで練習する場合、エコーをはじめとする電子的な効果はオフにするようにしてください。エコーが入ったままだと、エコーによる揺れをビブラートと判定されてしまいます。

■繰り返し練習しよう
ビブラートの上手な人で歌が下手な人はいないといわれるほど、ビブラートをマスターすることは歌唱力全体のレベルアップに繋がります。
初めはぎこちなかったりしますが、繰り返し練習することで、必ずきれいなビブラートが出来るようになります。